俳優座劇場プロデュース
夜の来訪者
翻訳;内村直也
脚本:八木柊一郎
演出:西川信廣
公演スケジュール
- 岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場
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例会日 昼 夜 12/5 金 – 19:00 12/6 土 14:00 – 12/7 日 14:00 – 12/8 月 13:00 – 12/9 火 12:30 –
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西大寺市民劇場例会
西大寺公民館大ホール -
例会日 昼 夜 11/20 木 – 18:45 11/21 金 13:00 –
魅力に迫る会にお迎えします♪
キャスト・スタッフ
Cast
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- 柴田義之劇団1980
- 倉持幸之助
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- 山崎美貴文学座
- 倉持ゆき
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- 尾身美詞青年座
- 倉持沙千子
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- 馬場太史俳優座
- 倉持浩一郎
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- 脇田康弘俳優座
- 黒須辰男
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- 有賀ひろみ文化座
- 秋山のり子
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- 瀬戸口郁文学座
- 影山警部
Staff
| 美術 | 二村周作 |
|---|---|
| 照明 | 塚本 悟 |
| 音響 | 中嶋直勝 |
| 衣装 | 宮本宣子 |
| 音楽 | 上田 亨 |
| 企画制作 | 俳優座劇場 |
あらすじ

紀元二千六百年と日本中が浮かれていた昭和15年、新興成金の倉持幸之助と妻ゆきは娘の沙千子と財閥の息子辰男との婚約が調い、広間で祝杯をあげている。長男の浩一郎だけはそんな姿を冷ややかに見ている。そこへ女中が影山警部の来訪を告げる。
影山は一人の女が自殺したことを告げ、一人ずつ尋問を始める。その過程で一家の全員がこの女の死に深く関わっていたことが明らかになっていく。彼女はなぜ死んだのか⁉ 疑問を投げかけ影山は去るが、残された家族のドラマはそこから始まるのだった…。
解説
ウクライナ、パレスチナの戦争等、世界情勢が混沌とするなか、現代に生きる者の心理を突き、一人ひとりの生き方と社会との関わりを鋭く問いかけます。


えんげきの友より

「(それまでは原作どおり1912年だった)時代設定を脚本の八木柊一郎さんが昭和15年(1940年)に変えた。これはすごいことで、とても重要なんです」と。主役の鈴木瑞穂さんを招いての事前学習会で聴いた。「〝皇紀二六〇〇年〟で国を挙げての大変な祝賀ムードに包まれた年であり、翌年、太平洋戦争が始まった」とも。
新劇に限らず商業演劇やテレビドラマも幅広く手掛け、小説の脚色も多く〝原作の換骨奪胎の名手〟と評された劇作家・八木柊一郎さん。1928年生まれというから当時12歳。時代の空気を直接、肌で感じていたに違いない。換骨奪胎の名手は「原戯曲の骨格はそのまま(中略)僅かだが重要といえる変更を結末でこころみた」(公演パンフレットより)。しかも今回はスタッフまで一新し、演出の西川信廣さんいわく「私のイメージを越える洒落た空間が出来上がった」(同)
歳月を経てなお進化し続ける『夜の来訪者』。初めての観劇がこの作品という人にも好評だ。今年を締めくくる12月例会は、より多くの会員・新会員とともに温かく迎えたい。
作品ミニ知識
- 1945年
ロンドンで初演以来、世界中で上演が続く
日本では…- 1951年
- 日本版(翻案=内村直也)が初めて上演される(劇団俳優座)
そして…やっと岡山にも 
- 2022年
- 16年ぶりにキャスト、スタッフ(美術、照明、音楽など)を一新して上演(倉持幸之助役=柴田義之さん)
柴田義之さん「紀伊國屋演劇賞個人賞」受賞

- 2024年
- 一部配役を変えて再演・地方巡演はじまる!(初演から累計312ステージ)
演出家・西川信廣さん
東京都出身。文学座附属研究所16期/1981年座員に昇格。
1984年 文学座アトリエの会『クリスタル・クリアー』で文学座初演出。
1986年 1年間文化庁在外研修員として渡英。
ブリストル・オールドヴィックやナショナル・シアターでロジャー・リース、ピーター・ホールらの演出助手を務める。
帰国後は、劇団公演以外にも、『黒蜥蜴』(明治座)・『マイ・フェア・レディ』(東宝) などの大劇場作品から、『黄昏にロマンス』(可児市文化創造センター)、再演を重ねる『てけれっつのぱ』(文化座)、『真砂女』(朋友)、 『十二人の怒れる男たち』『音楽劇わが町』(以上俳優座劇場プロデュース)など幅広く活躍。
新国立劇場理事。新国立劇場演劇研修所副所長。日本劇団協議会会長。
- 1992年
- 第27回紀伊國屋演劇賞個人賞
『マイ チルドレン! マイ アフリカ!』の演出に対して芸術選奨文部大臣新人賞
- 1995年
- 第2回読売演劇大賞優秀演出家賞
- 1997年
- 第4回読売演劇大賞優秀演出家賞・選考委員特別賞
『水面鏡』の演出に対して
- 1998年
- 第5回読売演劇大賞優秀演出家賞 『寒花』の演出に対して
- 2003年
- 第10回読売演劇大賞優秀演出家賞
『ベンゲット道路』『オナー』『ウィット』の演出に対して
- 1993年
- 『遊・遊・家族』(文学座)
- 2000年
- 『わがババわがママ奮斗記』(劇団朋友)
- 2006年
- 『夜の来訪者』
- 2009年
- 『十二人の怒れる男たち』(俳優座劇場プロデュース)
- 2011年
- 『てけれっつのぱ』(劇団文化座)
- 2013年
- 『音楽劇 わが町』(俳優座劇場プロデュース)
- 2013年
- 『真砂女』(劇団朋友)
- 2019年
- 『三婆』(劇団文化座)
- 2019年
- 『音楽劇 人形の家』(俳優座劇場プロデュース)
- 2020年
- 『吾輩はウツである』(劇団朋友)
- 2025年
- 『夜の来訪者』(俳優座劇場プロデュース)

観劇の感想

観客アンケートより
- とてもよかった! 世界的に評判になったプリーストリィの社会派作品を日本の戦前に舞台を移した、息もつかせぬサスペンス。重厚なセットの中で極上の演劇を楽しめ、すごく贅沢な時間を過ごすことができました。今の理不尽なロシアのウクライナ侵略に胸が痛みます。反戦と平和を考えさせてくれるお芝居です。
- ミステリーとサスペンス、コメディが入り交じる戯曲と演出がとても秀逸で興味深い作品でした。

- 影山警部の登場で場の空気が一気に変わり、一人ひとりの隠された真実に迫っていく展開にとても引き込まれました。今の不穏な社会情勢を思うとき、自分に何ができるのかずっと考えています。影山警部の「人間は他の人間全部に責任がある」という言葉が心に深く響きました。
- 誰でも「思い当たるフシ」があるもの。日常生活の中で「自分だけは大丈夫」と思うことの怖さを悟った芝居でした。どの役者さんもピッタリの役柄。長いセリフをよどむことなく話していく…さすがです。影山警部…っていったい何者?馬場太史さん…印象に残りました。今後が楽しみな俳優さん。

- 大変な緊張感の中、どんでん返しのようなストーリーに引き込まれて…そしてラストがまた衝撃的で息をのんでしまった。ずっとずっと引き込まれたままラストを迎えて、とても面白い心に残る舞台でした。自身に問いかけられる社会の連帯責任、深く考えさせられました。
- 一人ひとり事件に巻き込まれていく展開に引き込まれました。最後のどんでん返しも見事です。俳優も皆さん自然な演技で素晴らしかったです。舞台美術も味があって素晴らしいと思いました。私たち観客も無関係ではいられない物語でした。
俳優座劇場プロデュース


俳優座劇場は1954年、劇団俳優座の創立10周年記念事業として新劇人自らが資金を貯め建設した劇場。以来、新劇活動を支える中心的劇場となりました。1980年に俳優座劇場を改築し翌1981年から、新劇的活動の発展のために、劇場独自での公演制作「俳優座劇場プロデュース」公演を始めました。
作品の内容を深め、より高い表現を目指すために、作家、演出スタッフ、俳優の協力を仰ぎ、良きアンサンブルを目指します。
それがヒューマニズムにあふれる芝居となり、観客の皆様に届くと信じています。
公演数は122を数え、レパートリーと言える作品も出来ました。
これからも、よりよい演劇をつくり、観客の皆様とともに、演劇文化発展に寄与したいと思います。
これまで例会にお迎えした作品たち
| 1988年 | 遺産相続ゲーム |
|---|---|
| 1989年 | ハーベイ |
| 1990年 | 十二人の怒れる男たち |
| 1994年 | ママの貯金 |
| 1999年 | 守銭奴 |
| 2006年 | 夜の来訪者 |
| 2009年 | 十二人の怒れる男たち |
| 2013年 | 音楽劇 わが町 |
| 2019年 | 音楽劇 人形の家 |
関連リンク
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2022年 罠
2024年 音楽劇 母さん