加藤健一事務所
サンシャイン・ボーイズ
訳:小田島恒志・小田島則子
演出:堤 泰之
公演スケジュール
- 岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場
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例会日 昼 夜 10/5 木 – 7時 10/6 金 1時 – 10/7 土 2時 – 10/8 日 2時 – 10/9 月(祝) 12時30分 –
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西大寺市民劇場例会
西大寺公民館大ホール -
例会日 昼 夜 10/10 火 – 6時45分 10/11 水 休館日 – 10/12 木 1時 –
スタッフ・キャスト
Cast
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- 加藤健一
- ウイリー・クラーク
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- 佐藤B作
- アル・ルイス
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- 加藤義宗
- ベン・シルバーマン
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- 田中利花
- 看護師 (ミス・オニール)
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- 照屋 実
- コントの患者
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- 韓 佑華
- コントの看護師
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- 佐野匡俊
- エディ (AD)
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声の出演
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- 清水明彦文学座
- ディレクター
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- 加藤 忍
- アナウンサー
Staff
美術 | 乘峯雅寛 |
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照明 | 古宮俊昭 |
音響 | 秦 大介 |
衣装 | 竹原典子 |
ヘアメイク | 川村和枝 |
舞台監督 | 笹原久義 |
製作 | 加藤健一事務所 |
あらすじ
ニューヨークの古びたホテルの一室で、悲惨な生活をおくるひとりの男、ウィリー・クラーク(加藤健一)。
元はヴォードヴィルの大スターコンビであったウイリーは、ひとりになった今でも、役者としてまだやれると思い、必死にもがいているものの、なかなか仕事にはありつけない。
ある日、テレビ局の副社長が頭をさげてお願いするほどの大仕事を、ウィリーの甥であるマネージャーのベン・シルバーマン(加藤義宗)が持ってくる。ウィリーは当然引き受けると思いきや、出演の条件は元相棒のアル・ルイス(佐藤B作)との〝サンシャイン・ボーイズ〟による往年の名作コントだと聞いて出演拒否の一点張り!
喜劇の黄金時代が生んだ史上最高の名コンビとまで言われたルイス&クラーク、11年ぶりの名コンビ復活となるのか⁉ ラストショーの最後に待ち受ける2人の運命は・・・?
えんげきの友より
往年の名コンビ「サンシャイン・ボーイズ」。今は仕事もほとんどなく落ちぶれた生活を送り、相方は引退。そのコンビが一夜限りの復活をしてステージに立つことになり、久しぶりに顔を合わせて稽古を始めるが、お互いに意地とプライドを張り合って稽古はちっとも進まない。
この2人を演じる加藤健一さんと佐藤B作さん。登場しただけで笑いが起きる。喜劇といってもドタバタで笑わせるのではない。原作のニール・サイモンと演出のなせる業だとも思うが、2人の台詞のやりとりの間合いと動きが絶妙なのです! 共に劇団の座長として50年駆け抜けてきたカトケンとB作さんは息もピッタリでまさに最強のコンビ! 素晴らしかった。
「徹子の部屋」で、もう久しく見かけない芸能人がゲストで出たりすると、「あの人も歳をとったなあ」なんて思うけど、人はいつまでも若くはいられない。頭も体も衰えが来て、でも往年の栄光は忘れられず…。そんな人生が透けて見える舞台は、今の自分にぴったり来るものがあった。笑って笑って楽しんでいるうちに、じんわりと沁みて泣けてきた。口ではいがみ合いながらも、心の中ではずっとお互いに思いを寄せ合っている2人の関係が、なんとも温かくて良かった。
2年後の2022年5月、ようやく上演が叶った舞台を西宮で観た。広い劇場の2階席までぎっしり満員の客席。カーテンコールでB作さんが泣いているように見えた。コロナでの延期を乗り越えた感動を私も一緒に味わうことができた。
10月、岡山芸術創造劇場ハレノワ初の例会も、会場いっぱいの人で迎えたい。
8月17日(木)に、加藤健一さんをお迎えして10月例会『サンシャイン・ボーイズ』の魅力に迫る会が開かれました。会場の天神山文化プラザ大ホールには、昼・夜合わせて350人が集い、加藤さんの楽しいお話に会場は笑いと熱気に包まれました。
以下、インタビュー形式で加藤さんからお話をお聴きし、概要をまとめました。
JRなどダイヤが乱れた状況の中、よくぞ岡山へ
最近は稽古の始まる2週間くらい前から「せりふキャンプ」をしているんです。若い時は、稽古始めの日に台本もらって2週間くらいで頭に入るのが、今はもう全然…。とにかく台本1冊覚えるために、事務所にも内緒の場所で1人合宿して、今回はそこから来ました。(1人合宿の場所は明かされませんでした)
高校2年の時に、先輩が作った演劇部に誘われて、手さぐりで芝居を始めました。卒業後も演劇の楽しさが忘れられなくて、半年で仕事を辞めて東京に行って、俳優小劇場の養成所に入所しました。そこの座長の早野寿郎先生がとてもいい先生で、僕の一生の恩師です。「加藤君ね、舞台俳優っていうのは、芸術の女神の衣の裾に、一瞬でもいいから触れようとして、生涯ジャンプをし続けるものなんだよ」と言われ、その言葉がきっかけで、舞台俳優を目指そうと決めました。
だから芝居を観にくる人は、映画のようにストーリーを観るのではなく、「私たちが参加すれば舞台は変わるよ」っていうような気持ちで来てください。ほんとに変わりますから。そういう風にしてみんなでひとつの空間をつくるのが、芝居の良さです。満員の会場とそうでない会場とでは、その日の空間が違う。お芝居も人でいっぱいのお祭り騒ぎにしないといけない。そのために、会員さんはたくさん必要なんです。
B作さんは「東京ヴォードヴィルショー」という劇団をつくって、人を笑わせることばっかりやっていた。僕はちょっと難しい芝居をやっていたのですが、B作さんも三谷幸喜作品とかいろんな人間ドラマをやり始めて、じゃあ一緒にやれると思ってこの芝居に声を掛けたんです。三谷幸喜さんの劇団の名前が「東京サンシャインボーイズ」。それぐらい三谷さんは「サンシャイン・ボーイズ」という芝居と、ニール・サイモンが好きで、劇団名にするくらい名作なんです。
B作さんは、ヴォードヴィルをやってた方だから、せりふとかアドリブで言うのかな、と思っていたんですが、稽古初日に全部せりふを覚えてきて、台本通りに言うんです。もうちょっとちゃらんぽらんな人かなと思っていたら、とても紳士で、ほんとに真面目な人で、びっくりしました。
43年間の芸人の絆というか、やっぱりあいつがいないとうまく行かない、他の奴じゃダメっていう強い絆があって、いざ何かを作ろうとなると、そいつじゃなきゃいけないっていうのがあって、その「絆」がテーマなのかな。それは私たちの日常の中で、夫婦喧嘩や兄弟喧嘩ばかりしているんだけども、やっぱりあいつじゃなきゃダメだとかね。それと似てるような気がします。
コメディーは、観ていてワクワクして、しかもジーンときて感動する。感動するとね、幸せホルモンが出るんです。それが健康にはとても必要です。泣いてもいいし笑ってもいいし、そのホルモンが出て健康になる、幸せになる。だから人間にはフィクションが必要なんです。どうしてこんな嘘のドラマを観るのかというと、きっと感動が必要なんです。感動がなくなってそのホルモンが減ると、調子が悪くなるんです。
ほかの方の出番はとても少なくて申し訳ないんですが。田中利花さんは本当の看護師役。韓佑華さんと照屋実さんは、コントの中の患者役と看護師役。韓さんはとてもグラマーで超ミニスカートの白衣を着た看護師役です。男性の方には喜ばれそう…(笑)。佐野匡俊君はテレビ局のアシスタントディレクター役です。清水明彦さんと加藤忍さんは声だけの出演です。
人間って不思議なもので、隣に人がいるかいないかで、笑いが違うんですよ。人が笑っていると自分も笑うんです。だから笑う芝居の場合、満員か満員でないかですごく違うんですよ。満員だと、「ここで笑うの?」という場でも笑いが起きる。不思議ですね。お隣の人が喜んでいるとかワクワクしているとかの、波動が伝わるんでしょうね。
だんだんお芝居に慣れてくるとちょっと頭を使う難しい芝居も観たくなるんですが、これは入門コースのお芝居です。誰が観ても楽しいし感動するので、お誘いするにはぴったりです。絶対に喜ばれると思います。もし喜ばれなかったら僕が責任を取ります(笑)。
翻訳ものは難しいイメージがあるかもしれませんが、難しいことは何もないですよ。人の名前がカタカナなだけで、後は普通の日本語ですから大丈夫。しかも覚えなきゃいけない名前はほとんどないので(笑)。
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